令和5年6月に農林水産省・環境省から発表された「食品ロス量」 によると、令和3年度の食品ロス量は523万トン。そのうち事業ロスが279万トン、家庭系ロスが244万トンとなっており、事業者・消費者双方の取組みが急務と考えられています。
そのため、未利用資源を活用し、ロスを価値に変える仕組みづくり(フードリカバリー) を料理教室と連携して実証いたしました。
実施内容

実証① ロス品の提供企業を募集
3,491社へメールでお声がけさせていただき、下記基準をもとに料理教室で活用できる食品を選定させていただきました。
選定基準
・品質管理の観点から、生鮮・冷蔵・冷凍品以外のロス食品
・全国の教室でレッスンができる一定数量の確保が可能なロス食品
・活用方法が限定されない、消費者を選ばないロス食品
採用されたロス食品
→日興フーズ株式会社様「MISUTENAIさつまいも」
干し芋製造の残渣から作るさつまいもペースト。年間約100トン発生。
実証② 食品ロス削減レッスン開講
ロス食品を活用し、新たな価値を創出する「ロス削減レッスンメニュー」を考案し、ABCクッキングスタジオが所有する全国のスタジオを活用した期間限定特別レッスンを開講いたしました。
▼開発メニュー
「さつまいものガレット・デ・ロワ風ブレッド」
実施:2025年1月(1ヶ月)
参加者:1,379人(全国86スタジオ)
ロス品使用:516kg(提供量全量使い切り)
アンケート回収:452名

▼実際に制作したレシピ(受講者全員に配布)


レッスンを通し、普段あまりがちな食材のおいしい使い切り方法や調理法、保存法などをお伝えし、食品ロス問題への関心を高めてもらう良い機会となりました。
実証③ 食のサステナビリティイベントによる周知
株式会社クラダシ様主催によるイベント「食のサステナビリティ共創・協働フォーラム」にて、試食提供を実施しながら、ロス食品及び本事業の取組みについての周知を図りました。
また、弊社の食品ロスに対する近年の取組みをまとめたチラシを作成・配布いたしました。
イベント詳細
開催日時:2024年10月21日(月)~22日(火)
会場:室町三井ホール&カンファレンス

実証④ 取組の発信・共有
新ものづくり・新サービス展 SDGsアワード
ものづくり補助事業展示商談会「中小企業 新ものづくり・新サービス展」の中で開催された「新ものづくり・新サービス展 SDGsアワード」へ応募申請しました。
優秀賞を受賞し、特別展示ブースを設置していただきました。

発信PR(to B)
PRTIMESと企業様へと毎月お送りしている弊社発信のメールマガジン「ABC Style ML」を活用して、取組みの内容を【食品ロス削減】おいしいのに見捨てられてしまう「もったいない食材」を活用した料理教室の開催と題して発信いたしました。

有識者検討会の開催
5名の有識者の皆様を招聘し、今回のレッスンメニューとなったさつま芋のガレットデロワ風ブレッドと日興フーズ様のさつまいもペーストを試食していただきながら、本事業における実証の報告や意見交換を実施いたしました。
▼日時
2025年3月12日
▼参加者構成員の皆様
大竹 清夏 様
日興フーズ株式会社 企画・マーケティング部
徳山 耕平 様
株式会社クラダシ 執行役員 ブランドソリューションカンパニー CEO
植田 全紀 様
一般社団法人日本フードリカバリー協会 代表理事
伊勢田 博志 様
内閣府地域活性化伝道師
谷垣 和則 様
立命館大学 食マネジメント学部教授
田丸 玲奈
株式会社エービーシースタイル 代表取締役
まとめ
継続的に発生するロス食材は料理教室との相性が良く、料理教室というBtoBtoCモデルは、企業のロス削減・消費者意識の向上の両方に効果的です。
ロス発生は「本来はイレギュラー」であるため、レッスン規模を提供いただいたロス量に合わせて柔軟に対応しながら、レシピ発信などのC向け施策や、企業・自治体向け研修・商品開発支援などB向け施策を両輪で展開していき、食品ロス削減に取り組んでいけたらと思います。